概要
「空気、風、光、軽さはぼくたちの共通点だね」
世界で活躍するアーティスト新宮晋と建築家レンゾ・ピアノ。
今年86歳を迎える2人による全10件のプロジェクトほかを紹介!
新宮晋とレンゾ・ピアノは、関西国際空港のコンペを機に出会いました。設計者として選ばれたレンゾ・ピアノが「風のアーティスト」として注目を集めていた新宮に、「私たちは美しい空気の流れをデザインすることに成功した。しかし残念なことに、誰もそれを見ることができない。どうか最小限の装置で、見えるようにしてくれないか?」と依頼したのが始まりです。以来二人は、イタリア、アメリカ、ギリシャ、日本で全10件のコラボレーションを実現させてきました。本書では、二人によるコラボレーションをはじめ、それぞれの代表的な仕事を紹介。アーティストと建築家の国境を超えた協働とこれまでの歩みを豊富な写真とともに辿ります。
目次(抜粋)
対談収録:「平行人生」新宮 晋 + レンゾ・ピアノ
コラボレーション 10
1 ジェノヴァ港再開発 + コロンブスの風
2 関西国際空港旅客ターミナルビル + はてしない空
3 リンゴット工場再開発計画 + 雨の軌跡
4 レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ + 海の響き
5 メリディアーナ・センター + 雪との対話
6 バンカ・ポポラーレ・ディ・ローディ+ 水の花
7 銀座メゾンエルメス + 宇宙に捧ぐ
8 イル・ソーレ24オーレ本社 + 光の雲
9 スタウロス・ニアルコス財団文化センター + 宇宙、叙事詩、神話
10 565 ブルーム・ソーホー + 虹色の葉
ソロワーク 新宮 晋
1 大阪万博 《フローティング・サウンド》
2 雑創の森 風車・風見
3 世界巡回野外彫刻展「ウインドサーカス」
4 世界巡回プロジェクト 「ウインドキャラバン」
5 「呼吸する大地(ブリージング・アース)」プロジェクト
6 兵庫県立有馬富士公園「新宮晋 風のミュージアム」
模型・室内作品
ソロワーク レンゾ・ピアノ
1 ポンピドー・センター
2 IBMトラベリング・パビリオン
3 チバウ文化センター
4 ザ・シャード
5 ジェローム・セドゥ・パテ財団
6 アカデミー映画博物館
年表
未来のプロジェクト
スタジオ・アッズーロ によるインスタレーション(大阪中之島美術館、2023年)
新宮晋(しんぐう・すすむ)
1937年大阪生まれ。東京芸術大学絵画科を卒業後、イタリアに留学。6年間の滞在のうちに平面から立体へ、さらに動く造形へと移行。以来、風や水といった自然エネルギーで動く作品を世界各地に作り続けている。多数の絵本も描く一方、オリジナルの舞台作品も発表している。
レンゾ・ピアノ(Renzo Piano)
1937年イタリア生まれ。ミラノ工科大学卒業、フランコ・アルビーニに師事する一方で、家業の建設業に携わる。1965年から70年までルイス・カーンと協働、ロンドンのZ.S.マコフスキー教授のもとで協働研究。1971年リチャード・ロジャースとともに「ピアノ&ロジャース」設立、その後ピーター・ライスとともに「ピアノ&ライス&アソシエイツ」設立。現在、ジェノヴァ、パリ、ベルリンに「レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ(RPBW)」を構えて活動中。主な受賞に1998年プリツカー賞受賞。
サイズ
B5変形 /232ページ
2023/11/1